第84回日本衛生学会学術総会にようこそ。
今回は,予防医学 week in OKAYAMAとして,第87回日本産業衛生学会と連続開催となっております。また,第87回日本産業衛生学会の会期の中で,合同シンポジウムとして5月23日午後に「アスベスト問題:予防・診断・治療を科学する」を設けております。
今回の学術総会,テーマとして「凝視(みつ)めれば,愛」とさせていただきました。衛生学というのは,文字通り「生を衛る」学術領域ということですが,対象領域によって人間や環境や,健康などを取り扱っております。そして,世の中の人々が健康の障害なく天寿を全うするようにと願う学問領域でもあろうと考えております。これらの根幹にあるものは,それは「愛」でしょう。環境への,健康への,そしてすべての人々への「愛」あればこそ「生を衛る」学問が成就していくのだと思っております。改めて,会員の皆様,ご参加の皆様と「愛」を「凝視(みつ)める」ことで,衛生学の学術の発展に寄与貢献できれば,という願いを込めてみました。ポスターやWebでご覧いただいております様に,少女の見つめる視線の先に「愛」あればこそ,です。
学術総会のプログラムとしては,コンパクトですっきりとした企画を心がけました。特別講演は海外からの招聘講師の先生で2題。遠山理事長にご推薦を受けましたIARCのDr. Kurt Straif博士には癌予防とコントロールの最初のステップとしての癌の発生要因の検討について総説とともに具象としての胆道癌や電磁波の影響を,そしてICOHなどで大槻が知己でありますイタリアからの Prof. Mario Di GIoacchino先生にはナノ毒性についてご講演いただきます。また,日本学術会議との合同シンポジウムでは,原発事故後の現状と健康管理について,市民公開講座として開催いたします。さらに作家・村上龍氏が「健康科学を語る」という映像を,これも市民公開として会期中,放映することにいたしました。「愛」を学術の面から,そして文化も含めた人々の社会の中から凝視(みつ)めることができればと思っております。
会員あるいは連携研究会からのご提案で多くの素晴らしいシンポジウム,そして自由集会も設けさせていただくこととなり感謝しております。それとともに,昨年度から始まりましたMorning Lecture でも,朝食をとっていただきながら,学会本番プログラムのWorming & Waking Upとしてお楽しみいただければと思います。また,会場ではタブレットやスマホで講演集を見ていただきながら,会場の移動なども簡便にできるようにと思っております。
昨年の次期会長講演ではun-official な日本衛生学会テーマソング候補曲の映像を紹介させていただきましたが,できれば,今回の学術総会でもリズムとハーモニーと躍動するメロディーに溢れる学会にしたいと思っております。お楽しみいただけましたら幸いです。
最後になりますが,本学術総会の開催にあたり,ご支援・ご協力を賜りました多くの方々に心より御礼申し上げます。学術総会運営にあたりましては,至らぬ点も多々あろうかと存じますが,スタッフ一同,誠心誠意,対峙していこうと思っております。何卒よろしくお願い申し上げます。
そうそう,云い忘れていましたが(岡山県や岡山市にもご後援いただいているし,川崎医科大学は倉敷市に所在していますし),岡山〜倉敷〜吉備路〜瀬戸内の観光も,是非,お楽しみください。美味しいものも,一杯ありますよ!
春は今、あなたに寄り添い
凝視めれば、愛
未来に向かって、衛る生命
凝視めれば:みつめれば
衛る生命:まもるいのち
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