熊本県の水俣病に関するビデオを見て、まず、水俣病とは、小さいときから四大公害病としては知っていましたが、詳しく知ったのは今回が初めてでした。


　まず、水俣病とは、工場からもれたメチル水銀が、魚の中で生物濃縮したものを、人間が食べて起こる中毒性の神経系の病気だと知った。メチル水銀は、早い時期に薬剤で取り除く以外の根本的な治療ははいまのところなく、一時的な痛み止めやリハビリが主な治療法だそうです。


　最初は原因がわからず、奇病の伝染病といわれたが、原因究明され、重金属による中毒で魚を食べることによって起こるとわかりました。そこで、魚を食べないように規制しようとしましたが、厚生省からすべての魚が有害とはいえないので、食品衛生法が適用できず食用自粛しかできず、水俣病が広がる原因になりました。


　なので、熊本市民は水俣病が広がったのは国のせいだといい、裁判を起こしました。しかし、国が認めた水俣病患者は、ほんの一部で、ほとんどの人が認められなかった。なので国が認めなかった患者は全額自己負担で治療を受けるしかなかった。水俣市の医師によると、メチル水銀中毒の患者の症状に差はなく、どの患者も一緒だという。また、町医者一人の診断では国は認めなかった。


　私はこのビデオで水俣病患者の真実を見て、ショックだった。なぜ最初の時点で魚が病気の原因だとわかっているのに、国は何もしなかったのか。また何もしなかったことについて、認めず、責任もとろうとしないのか。ビデオでの会見は国のほうはぜんぜん意見をまとめておらず、責任逃れをするような発言ばかりしている。しっかり真実を受け止めて、対処すべきだと思った。


　でも一番ショックだったのは、水俣市に住む医者が、水俣病だと言っている患者を国が認めないことだった。だれが水俣病で、誰が水俣病でないかを決めるのは国や市だそうだ。診察するのは医師なのにその意見が通らないのは、医者にとって、とても悔しいだろうと思う。なんのための医者なのかわからなくなってしまう。自分の無力感を感じてしまうだろう。だから、私は一刻も早く、いい解決策をみつけ、水俣病患者のみなさんが心から救われるようになったらいいなと思います。