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水俣病という言葉はとても久しぶりに聞きました。社会の時間に聞いたのを少し覚えているくらいです。

水俣病はイタイイタイ病、四日市喘息に並ぶ公害で、かなり前に起こったものだという印象を持っていました。

けれども今回の映像を見てそれが間違いであるとわかりました。

水俣病で苦しんでいる人はまだ大勢いるし、被害者と国との決着もまだついていません。

水俣病は昔の病気ではありませんでした。



水俣病の問題がここまで大きくなり、いまだに解決していない原因は水俣病のあいまいな判断基準にあると思います。

まだ水俣病が認知されて間も無いころに作られた判断基準を見直そうとせずに問題を先送りにした国に責任があると思います。

水俣病は症状に個人差があり、一概にこれが水俣病であるという基準を設けることが難しい病気です。

その水俣病に、しかも病気の全容がはっきりわかっていない時期に判断基準を設けた結果、国が水俣病であると認定した患者数は20000人の中でたったの2300人でした。

残りの患者は国からの保証が受けられず多額の医療費を全額負担しなければ行けませんでした。

国を相手に裁判を起こしても裁判には多くの時間と費用がかかります。

患者の多くは高齢者なので時間、費用ともにとても苦しいです。

そのため不本意ながらも国の提示した条件で妥協せざるをえませんでした。

妥協した人々はさぞ無念だったと思います。


効果が無いサイクレーターなど国が続けたその場しのぎの政策とその後の患者に対する対応には強い憤りを感じました。

また国は水俣病患者と真剣に向かい合い自分達の非を認め、謝罪するべきだと思いました。