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 今回、私が水俣病についてのビデオを見て感じたことは、”政府に非は本当にあるのか”と言うことでした。NHKの番組だったので、番組自体に偏りは無いように制作されているとは思うのですが、どう見ても政府が悪いように感じさせられてしまいました。言うまでもなく、水俣病患者に非はありませんが。

 私が、”政府に非は本当にあるのか”と、感じた理由は2つあります。まず1つ目は、水俣病患者に認定されることで政府から支援金が支払われるというシステムを悪用する者が出た事です。そうなれば政府も、水俣病患者の認定基準を厳しくせざるを得ません。こういった出来事により、本当の水俣病患者に支援金が支払われないというのは大変不幸なことだと思います。2つ目は、最初に水俣病が確認された当時と今では、時代背景が大きく異なると言うことです。今でこそ、環境問題などが世間で騒がれていますが、当時は環境問題に対する認識はほとんど無かったのではないかと思います。水俣に住んでいた方を非難するつもりは微塵もありませんが、水銀を垂れ流していた工場が出来た当初は、町も活気付くと喜んでいた人も多いはずではなのでしょうか。まあ、億単位のお金を掛けて作り上げた汚水浄化装置が、本来の目的である水銀を濾過する事は不可能だったと言うのもいかがなものかとは思いますが。

 では、このレポートが「予防と健康ブロック」と言うこともあるので、これからどうして行けば良いか考えなければなりません。とはいえ、私が思いつくような事はすでに行われていることでしょう。私もそうですが、人間という生き物は一度痛い目に遭わないとなかなか気付かないことの方が多いと思います。在り来りの事しか書けませんが、先に述べたように、”この不幸な事件である水俣病問題を教訓とし、水俣病に限らず、新たな環境汚染による疾病を生み出さない”と言うことぐらいしか無いのではないでしょうか。そして日本の景気が回復して、国の財政か潤ってきたら水俣病患者認定基準を引き下げて、支援金が一人でも多くの患者の方に行き届くようにするというのはどうでしょうか。