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予防と健康の第一回目の授業は「水俣病」についてのビデオでした。
水俣病とは、1953〜1959年に熊本県の南端の市、水俣地方で工業廃液により八代海の魚介類が有機水銀に汚染され、それを食した住民により集団発生した疾病です。
ビデオには、多くの水俣病患者が映っていました。症状は、神経障害による四肢の感覚障害、機能障害、運動障害、言語障害です。
水俣病の費用は全額患者負担で、疾患の決定も医師ではなく、県が水俣病を決定し救済措置がとられます。
水俣病の救済には4種類あり、行政決定の場合1600万〜1800万,裁判決定の場合400万〜800万、政治決着の場合260万、それ以外はなしです。
患者の確認から後、「ネコ実験」と言う水俣湾で獲れた魚をネコに与えたところ、その猫は水俣病を発症しました。
この実験により県は水俣湾の魚介類の捕獲や摂食を禁じると、厚生省に照会したところ、厚生省は「水俣湾の魚介類すべてが汚染している明らかな根拠は認められない」と適応を拒否しました。
その後水俣病は一気に流行していきました。
もしこの時、厚生省がこの食品衛生法を適応していたなら、水俣病患者はこんなには増えることはなかったと思います。
さらに工場は、排水処理を十分に行うため「サイクレーター」を設置したが、有機水銀には効果を示しませんでした。
このことは、設計段階から分かっていたそうです。
しかしそのことを住民は知らず、水俣湾の魚介類を食べ続けました。
さらに患者は増え続けました。
私はなぜこんなに水俣病を発症しているのに、厚生省はすぐに対応しなかったのか、やはり金銭面のことを考えてすぐに対応しなかったのか、よく分かりません。
しかし国や県がこの事件を「悲劇」と言うならば、熊本県だけでなく他の県も、これからこのような事件が発生しないようにすべきだと感じました。