秋 の 匂 い
色褪せた海に
誰か忘れた こわれた 浮き袋
白すぎる この砂浜に
わたる風は もう 秋の匂い
君が 頷いた時も
ぼくが 見つめてた時も
波は 穏やかだった
サヨナラが 美しすぎた夏
指切りをしてた
細い指先 綴った 砂の文字
消されゆく あの面影は
めぐる季節 ほら 秋の匂い
君が 駈けてった時も
ぼくが 振り向いた時も
波は 穏やかだった
サヨナラが 美しすぎた夏
燃え尽きた日々が
今はやさしい 陽射しに 染まる頃
夕暮れの この砂浜に
よせる波は もう 秋の匂い
作詞・作曲・編曲・演奏・歌唱:大槻剛巳
1976.08.29.