扉 の む こ う で
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すべては終わった はずなのに
ここにいるのは 独りのはずなのに
扉のむこうに 君はいて
さめたコーヒーを 飲んでいる
 ほほえんで いるのか
 泣いているのか
 ただ じっと 僕を 見つめ
何かを つぶやきながら
そして 消えてしまう

うたがい 傷つき合ってた
それでいいんだ まちがいでもなく
離れる理由も ないはずで
なのに 何処に 今ごろ君は
 雨に ぬれながら
 とぎれる声で
 ただ そっと 小さく 云った
僕に ありがとう なんて
いつか 逢える なんて




 つらすぎるよ
 空しすぎるよ
 そばに 君が いない 午後は
まるで 時計の 針は
動くのを 止めたようで

すべては終わった はずなのに
ここにいるのは 独りのはずなのに
扉のむこうに 君はいて
さめたコーヒーを 飲んでいる

作詞:奥田由美子
作曲・編曲・演奏・歌唱:大槻剛巳
1973/08/0