宴 の 夜
一人ぼっちの 冬の陽が
背中で 笑っているよ
寄せる肩を 捜しながら
歩き疲れた 僕を
街はそろそろ 宴の時間
余計者なら 何処へ行く
蹴った小石の 転がる先を
見るともなしに ぼんやりと
あぁ コートの襟に
からみつく
寂しさ ひとつ
息で曇らす 硝子窓に
愛の 言葉を書いて
伝える人の ないことを
忘れた ふりをしたい
今宵の街も 愛の洪水
そぐわぬ肌が 寒すぎる
舗道のわきに しゃがみこんで
行き交う車を 数えようか
あぁ コートの襟に
からみつく
寂しさ ひとつ
作詞・作曲・編曲・演奏・歌唱:大槻剛巳
1976/02/08