しばらくぶりで 君と歩くと
なんだか足が 重くなる
髪が伸びて きれいになった
君を見てると つらくなる
君は甘い 恋の歌
口ずさんで
以前より 楽しそうだけど
君を振り向く まなざし受けて
なんだか胸が つまりそう
いつの間にか 誰もかれも
君の心に いるようで
喫茶店の カナリアも
君を見て
なごやかに さえずり始めた |
ああ つぼみが 開くように
目映い春の 陽を浴びて
美しくなった 君なのに
僕は 愛せない
ほほえみながら 恋人みたい
春の街を 歩いても
心にいつか 冬のふるえが
音も立てずに 忍び寄り
君の腕を ふりほどき
逃げ出して
春の陽に まぎれていたい
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