季節に 惑う青空 
      ホームに 揺れる陽炎 
      さよならの 舞台には 
      まぶしすぎるわと 
       君の 言葉が 残る 
        12月の駅 
       
      つないだ 細いその手に 
      伝える 愛の想いを 
      切り裂いた アナウンス 
      走り込む列車 
       君は 笑顔を ひとつ 
        置き去りにするよ 
       
        風だけが やけに冷たく 
        二人の間を 駆け抜けてゆく 
        さよならも 云えないままに 
        すれ違う まなざしで 
         愛は 呼び戻せなくて 
       
      時間は 知らん顔して 
      確かに 通り過ぎてく 
      手のひらに 消えそうな 
      ぬくもりを 抱いて 
       ぼくは 涙を ひとつ 
        青空に 投げる 
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      ホームに 残るぼくには 
      届かぬ 窓の向こうで 
      思い出が ほほえんで 
      捜しているシート 
       そんな しぐさに 浮かぶ 
        昨日までの事 
       
        風だけが やけに冷たく 
        二人の間を 駆け抜けてゆく 
        さよならも 云えないままに 
        すれ違う まなざしで 
         愛は 呼び戻せなくて 
       
      短く ベルが響けば 
      舞台は 次へ移るよ 
      寄せる肩 失った 
      悲しみのシーン 
       ぼくは うつむきがちに 
        改札を抜ける |