描きかけのサヨナラ
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思いだしたように 私を見つめて
使い古した 愛の言葉を
 ああ 投げつけるあなた

夕暮れの街には 枯葉も見えずに
冷たい風に 愛をひきずる
 うつむいた二人よ

街の隅で 膝を寄せ合い
 あの頃 倖せそうに
広い胸に 身体あずけた
 私の姿は 今は 今はどこに

もう二人の部屋に 帰りたくないの
風がめくった 日記帳には
 描きかけのサヨナラ
薬指を噛んで 涙をこらえる
そんな私を やさしく抱いて
 ああ 愛してるなんて

木枯らしの鋪道に 重たい影なら
いつもの店で せめてサヨナラ
 私から云わせて

街の隅で 膝を寄せ合い
 あの頃 倖せそうに
広い胸に 身体あずけた
 私の姿は 今は 今はどこに

もう二人の部屋に 帰りたくないの
白い扉に 刻み込まれた
 描きかけのサヨナラ

作詞・作曲・編曲・演奏・歌唱:大槻剛巳
1975/08/11