思いだしたように 私を見つめて
使い古した 愛の言葉を
ああ 投げつけるあなた
夕暮れの街には 枯葉も見えずに
冷たい風に 愛をひきずる
うつむいた二人よ
街の隅で 膝を寄せ合い
あの頃 倖せそうに
広い胸に 身体あずけた
私の姿は 今は 今はどこに
もう二人の部屋に 帰りたくないの
風がめくった 日記帳には
描きかけのサヨナラ
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薬指を噛んで 涙をこらえる
そんな私を やさしく抱いて
ああ 愛してるなんて
木枯らしの鋪道に 重たい影なら
いつもの店で せめてサヨナラ
私から云わせて
街の隅で 膝を寄せ合い
あの頃 倖せそうに
広い胸に 身体あずけた
私の姿は 今は 今はどこに
もう二人の部屋に 帰りたくないの
白い扉に 刻み込まれた
描きかけのサヨナラ |