2003~2020年度の川崎医科大学衛生学の記録 ➡ その後はウェブ版「雲心月性」です。
2018年度 環境社会医学ユニット(環境医学領域)補充試験 2018.8/29 実施(全問題)

1) クリプトスポリジウムの説明として正しいものはどれか。

a. 塩素消毒により副次生成される発がん性有機物質である
b. 工場排水に由来し塩素処理でクロロフェノール類を生成する。
c. 河川の富栄養化が原因となり異常繁殖する。
d. 水道水に高濃度に含まれるとメトメモグロビン血症を引き起こす事がある。
e. 家畜糞便に由来する病原性微生物であり塩素消毒に強い耐性を示す。


2) 職業性腰痛に関する説明として正しいものはどれか。

a. 災害性腰痛の発生件数は過去10年間でおおよそ2倍に増加している。
b. 近年、社会福祉施設での職業性腰痛発生件数の増加が著しい。
c. 腰痛は休業4日以上の職業性疾病のうち2割程度の労働災害である。
d. 平成25年改訂の指針により職業性腰痛の適用範囲は運送業従事者に広げられた。
e. 非災害性腰痛とは急性腰痛の事を指しギックリ腰とも言われる。


3) 職業現場での化学物質の取り扱いおよび職業癌の説明として正しいものはどれか。

a. ジクロロメタン取り扱い作業者の膀胱癌は職業癌にあたる。
b. 最近、アスベストについて事業者にリスクアセスメントが義務づけられた。
c. ベリリウム及びその化合物は労働安全衛生法により製造が禁止されている。
d. 職業癌の潜伏期間は長く通常は10年以上である。
e. ヒ素は尿路系腫瘍を引き起こす癌原性物質である。


4) じん肺の説明として正しいものどれか。

a. 主に10マイクロメートル以上の粒子がじん肺を引き起こす。
b. じん肺法施行規則では肺結核をじん肺の合併症と認めている。
c. じん肺健康診断ではX線検査所見に関わらず必ず肺機能検査が行われる。
d. コルク肺は肺の繊維増殖性変化を呈しじん肺に該当する。
e. 粉じん作業を中止することで症状は著しく改善する。


5) ワクチンと対象疾患についてA、B、Cとして正しいのはどれか。


a. A:結核(BCG) B:B型肝炎 C:ジフテリア
b. A:肺炎球菌 B:B型肝炎 C:A型肝炎
c. A:結核(BCG) B:痘そう C:A型肝炎
d. A:肺炎球菌 B:B型肝炎 C:ジフテリア
e. A:結核(BCG) B:痘そう C:A型肝炎


6) 日本におけるHIV感染症・AIDSの現状についてA、Bとして正しいのはどれか。


a. A:1,000 B:400
b. A:100 B:50
c. A:5,000 B:4,000
d. A:10,000 B:8,000
e. A:30 B:10


7) 多量に摂取されるミネラル成分ついてA、B、Cとして正しいのはどれか。


a. A:高血圧 B:カリウム C:マグネシウム
b. A:COPD B:カリウム C:亜鉛
c. A:高血圧 B:セレン C:マグネシウム
d. A:COPD B:カリウム C:セレン
e. A:高血圧 B:マンガン C:鉄


8) 許容濃度についてA、Bとして正しいのはどれか。


a. A:最大許容濃度(天井値、C値) B:ベンゼン
b. A:時間荷重平均値(TWA) B:ベンゼン
c. A:時間荷重平均値(TWA) B:イソシアネート
d. A:最大許容濃度(天井値、C値) B: 塩化ビニルモノマー
e. A:短時間曝露限界値(STEL) B:塩化ビニルモノマー


9) 電離放射線の健康影響ついてA、Bとして正しいのはどれか。


a. A:確定的影響 B:確率的影響
b. A:確率的影響 B:確定的影響
c. A:遺伝的影響 B:確率的影響
d. A:確定的影響 B:次世代影響
e. A:遺伝的影響 B:早期影響


10) 一酸化炭素中毒ついてA、B、Cとして正しいのはどれか。


a. A:指尖の鮮紅色(チアノーゼなし) B:心筋障害(狭心症) C:高圧酸素療法
b. A:指尖の暗赤色(著しいチアノーゼ) B:心筋障害(狭心症) C:血漿交換療法
c. A:指尖の鮮紅色(チアノーゼなし) B:糸球体腎炎 C:高圧酸素療法
d. A:指尖の鮮紅色(著しいチアノーゼ) B:心筋障害(狭心症) C:血漿交換療法
e. A:指尖の鮮紅色(チアノーゼなし) B:糸球体腎炎) C:血漿交換療法


11) 2018年6月13日のニュース報道である。『札幌市保健所は12日、札幌市東区北21東16のスーパー「コープさっぽろ元町店」が販売したサンマの干物を食べた4人が、口のかゆみや喉の腫れなどの症状を訴え、干物から食中毒を引き起こす物質【A】を検出したと発表した。保健所は食中毒と断定し、同店の魚介類販売部門を12日から3日間の営業停止処分にした。(中略)保健所によると、干物は6日に元町店で加工、販売され、7日に食べた1世帯4人(幼児1人、児童2人、30代女性1人)が発症。医療機関は受診せず、既に全員が回復している』。文中の【A】として正しいのはどれか。

a. ヒスタミン
b. インターロイキン-4
c. グルタミン
d. ロイコトルエン
e. プロスタグランディン


12) 浮遊粒子状物質(SM)・微小粒子状部物質(PM2.5)の健康影響(図中の赤い四角)として正しいのはどれか。


a. 肺線維結節性変化、肺癌、アレルギー性変化
b. 肺胞蛋白症、過敏性肺炎
c. 頭痛、眩暈、動揺病
d. 深部静脈血栓症、抗リン脂質抗体症候群
e. ANCA関連血管炎、サルコイドーシス