2003~2020年度の川崎医科大学衛生学の記録 ➡ その後はウェブ版「雲心月性」です。
臨床環境医学 編集後記 Vol.25 No. 1. 2016
 熊本地震の皆様、心からのお見舞いを申し上げると共に、 一日も早い復興を祈念しております。Pray for Kumamoto & Kyushu です。
 スポーツ界の賭博問題は科学の領域にはあまり関係ないかも知れませんが,この後記を書いている最中に【英国の伝説的ロックバンド、レッド・ツェッペリンが代表曲「天国への階段」のイントロを盗作したと訴えられた裁判で、米ロサンゼルス連邦地裁は 5 月10日に陪審を開始する。】というようなニュースが。剽窃は我々にも関連の深い問題ですが,いやぁ,自らも音楽で自作曲などを作っている立場でいうと,これは本当に難しい問題ですね。これはオリンピックのエンブレルの問題などでも,世間が揺れ動きました。オリジナリティとパロディーとコピペと plagiarism の境界線は微妙といえば,ビミョーで。でも,やっぱり剽窃は不可です。心して肝に銘じたいところですね!
 さて,「臨床環境医学」誌も,時代に沿う様に WEB での開示と共に,オープンアクセスになっています。学術研究というものは,その経費として,主には国民の税金などを巡り巡って使用させていただいているということで,その成果は,国民全体のものという考え方が一般的になってきました。以前は,学会の年会費が,学術集会への発表の権利あるいは割高にならずに参加する権利とともに,機関誌の論文を読む権利と捉えられていましたが,上記のような考え方が一般化した場合,勿論学術集会については,これまでと同様で,その場でないと体験出来ない発表を拝聴し,また討議に参加するための会費でもありますが,殊,機関誌についてはその掲載内容は広く国民のものと考えると,どちらかというと,自分の学術的な興味や好奇心や,あるいはその対象を中心的に扱っている学会への年会費によって,その領域,そしてその学会がより発展するために,ある意味サポーターとしての経費の支払いという意味合いも強いのだと感じています。
 会員の皆様もそういった点をご理解の上で,今後とも「臨床環境医学」誌を末永く愛していただければと,祈念しております。

大槻剛巳