2009.10.14.

保健医療ブロック,見学実習 平成21年度第6回目・・・
大槻の引率は,みずしま財団さんです。

いつも丁寧にご案内いただく難波田さんと,今日は,水島医療生協から岸本さんです。

  

水島の緑地帯・・・一応は,コンビナートと住宅街を切り分けるものですが・・・
難波田さんの説明によると,とある海外からの見学者に説明したところ・・
これはgreen belt ではなく単なるlineだって言われたって話ですね・・・。


松竹梅の交差点です。。,
干拓堤防が3つ,合流したところで,目出度いってことで,この地名! って話です。

昔の干拓は,でも,新田開発だったのですが・・。

そこから,鷲羽山スカイラインをとおって,一望できる264mの鴨ヶ辻山を目指します。


スカイランの途中から,結構,水島の街並みが展望できますが・・・やはり,工場が多い,
それはもちろん,日本有数の重化学工業コンビナートですから・・・。


途中に見える山が,王島山です。
この麓の松江地区,そして,手前の水道のところの,呼松地区は,それぞれ農村,漁村だったのですが・・。

コンビナート開発に伴って,公害症例が多発し,また,それぞれの産業は,汚染で,衰退したそうです。

展望台で,もう一度,水島市街地を眺めながら,岸本さんと,難波田さんからの説明を聞きました。
 


好天の日だったのですが・・・なんだか,かすんでいましたね・・・。



大平山(連島のあたり),種松山,そしてこの鴨ヶ辻山と,三方(北〜東)を山に囲まれて,南西の風で,当時は,汚染した大気が,停留したとのことでした。


 
180mののっぽ煙突・・・当時,高く排気すればよいということで,県主導(?)で進められたそうです。

 
ここに見えている二つの島が,上と下の「水島」だそうですね。
もともとの致命の由来だそうです。

さて,工場地帯をバスで巡って,会館に戻りましょう!

  

被害者が多く出られた呼松・松江地区を抜けていきます。

呼松は漁港として優れていて,活況の時には,ダンスホールや映画館などもあり,非常に,活気にあふれていたそうです。

    

高い・・・煙突や・・・その周辺〜〜そして,水島港をめぐっていきます。

 

水島サロンは,企業も出資して,水島にも,近代的なホールを,ってことで作られたはずですが・・。
今,結構,利用者も少なく,存続自体が問題になっている・・と,思います。
ニュース報道によると・・・。

八間川・・・これが今は下水道らしいですが・・・工場排水なども流れている?・・・周辺が・・

水島の病院や官公庁などが集中している地域です。


みずしま財団さんは,もちろん,当初は,公害裁判での和解金で設立されて・・・その患者さんたちの支援をされていますが・・。
現在は,環境維持あるいは環境汚染からの回復などに対しても積極的にアプローチされてらっしゃいます。

小学生たちと,水質検査したり,いろいろ発見したり・・・。

さて,みずしま財団さんの事務所の向かいの,「あさがお会館」では,スライドで,ぐるっと巡ってきた水島を復習し・・。

そして,現在,玉島協同病院,院長でいらっしゃる道端先生の「公害医療に携わって」来られたことのご講話を聴かせていただき・・。

その後,水島公害裁判の第一次原告になられた患者さんの皆さんのお話を聞かせていただきました。

見学実習では,もちろん,当時の加害者企業さんにも産業衛生という側面を学習させていただきに行っております。
そこでも,公害対策などの話も聞かせてもらいましたが,おもには,労働衛生について勉強します。

そして,これら公害の問題は,当時の日本自体が抱えていた,経済発展至上主義の負の遺産です。ただ,そのような大所からとらえていても,医師としては,目の前の呼吸器疾患で苦しまれてらっしゃる患者さんたち・・・その症状と背景に思いを寄せなければならないことも真実です。

弱者の立場に立てる想い・・・そこを学んでもらえたでしょうか・・。


皆さん,本当にありがとうございました。